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マルチトラック・レコーディング

2018年11月28日 20:21

今、ビートルズのホワイトアルバムを聴きこみ中で
この時期ビートルズが8TR MTRを導入したことが、彼らの音楽性やアルバムの音質に多大な影響を
与えていたことを実感しています。(音の分離が飛躍的に向上、一人作業の増加・・・)

そこで、ビートルズの話題と結びつけることは失礼な話ですが、自分のMTRとの付き合いのことを
思い出してしまいました。
また、この歳になり、日に日に記憶力の衰えを感じたり
親を認知症で亡くしたりしたことで、昔のことはできるだけ記録しておこうという、
まあ他人にはどうでもいいことも考えたりしているということもあります。

高3でギターを始め、大学に入り、ある先輩と出会います。
大学には巨大なバンドサークルがあり、プロも出ていたのですが
その先輩は当時かなりの腕のベーシストで、サークルから再三誘われるも
集団でそういうことをするのが面倒くさい・・・という人で、結局一度もサークルには入らなかったのですが
ギターのことばかり話す後輩(自分)が入ってきて、多少面白いと思ってくれたのでしょう。
とても可愛がってくれました。当然一緒にバンドを始めるわけですが
その先輩がある日、「ラジカセが二台あれば、一人でバンドの音録音できるぞ !!」と言ってきたのです。
「なんてすごいことだ !!」(笑)当時は思いました。

多重録音の歴史その①
当時自分が使っていたミニコンポ。
Technics SA-K5
テクニクスSA-K5 なんと偶然マイクミキシング端子付き !!

高校生から使っていたステレオラジカセ。
CFS-66/SONY
SONY CFS-66

この二台で多重録音を始めました。カセットが行ったり来たりというやつです。(笑)
音質は今ではとても聴けません・・・カセットテープはSONY CHF BHF JHF DUAD の時代(笑)
まずは先輩を呼びつけ(当時は携帯なんてないよ、伝言とか、たまたま会って約束とか 笑)
BOSSのドクターリズムを鳴らしながらベースを弾いてもらって1回目録音。
次にそのカセット鳴らしながらギター弾いて録音・・・と繰り返します。
当然パンチインもないので、演奏は一発勝負、ノイズはダビングのたび倍増。
歌を入れる頃はダビング6回目くらいです。

その一年後くらいに、またまたその先輩(笑)登場ですが
こんどは自分もギターマガジンとかの広告で、その存在だけは知っていた
4TRマルチトラックレコーダーを先輩が買い、家に呼び出されます。
憧れのマルチトラックです。
それがこのフォステクスX15。当時一番安い製品でした。
fostex x15
これで飛躍的に世界が変わります。
4TR別々に音が録れるわけです。
しかし当然ながら、バンドの音源は
Dr Bass G Key Cho VO と、最低限でも6TR必要なわけです。
そして「ピンポン」というものを知ります。
1 、2、 3TRに入れたものを一度TR4にミックス。空いたTRにまた新しい音源を録り
最後に全てミックスしてカセットに落とす。というやり方です。
ここで音質が当時としては素晴らしく向上しました。
ちょっとしたパンチインもできるようになります。NRもDBXが登場しました。

学生はここまで。

働き始めたら、もう人の物などあてにしません。今まで憧れて我慢していたものですから
躊躇なくいきます(笑)

自分初のカセットMTR、ヤマハCMX3。
yamaha cmx3
同時に買ったのが、マルチシンセサイザー、ヤマハV50。
yamaha v50
この時代、シーケンサーが飛躍的に発達して
V50やM1のような、シンセ内でマルチ音源が完成するという
マルチシンセの大ヒット商品が続出しました。
この時期自分が目をつけたのは、シンセでDr Bass Keyのオケが完成して、カセットMTRにはギターやボーカルなどの
アナログものを録り、ピンポンなしで一気にミックスダウン !! という、
高音質の夢のようなシステムでした。例えばKbやGの一音源をステレオ録音もありです。
この頃は音源をつくりまくりました。そしてミックスダウンもカセットデッキではなく、
当時、値が落ち着いてきたDATです。さすがにこの頃作った音源は、現在でも多少聴くにたえます。

そして時代は完全デジタルに。
コルグD16。ハードディスクレコーダーです。
korg d16
録りの音のレベルはここである程度落ち着いた感があります。
事実上トラック数は無限ですし。

しかし技術はまだまだ進みます。
アマチュアでも利便性ではプロと同等の作業ができる
DAWの世界です。もう何だってズルもできます(笑)
TRも普通に30以上とか使います。試し弾きもとりあえず残しておいたりするからです。
大画面で作業できるので、各調整も、より緻密になります。エフェクトのレベルもすごい。
8688000387_fe14a6f871.jpg
自分の場合、作業効率より大きかったのが、ドラマーとキーボーディストになれたことです。
弾けない楽器を弾けたらどうするか・・・という疑似プレイができ、
打ち込みで、人がキーボードの和音を弾く時の、各指によるタッチやタイミングのバラけを再現するなど楽勝です。
わざとドラムをもたつかせる、つっこませる、スネアロールをだんだん強くするなど・・・
結果、楽曲の編曲を全てやるようになりました。
また、マイクセッティングなどの、アナログな作業を丁寧にする時間の余裕もできました。

しかし、気をつけないと、便利すぎるということは「音楽的」から、かけ離れていくおそれが大きいということです。


おぼえがきでした。
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